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身近にあるものがチャレンジ道具になる
身近にあるものがチャレンジ道具になる
元大阪市立生魂小学校
教諭 中島 清貴
できたよ!さかあがり〜子どもに大人気のアイデア指導集〜
できたよ!マット運動〜子どもに大人気のアイデア指導集〜
できたよ!跳び箱〜子どもに大人気のアイデア指導集〜
各\2,800
さかあがり・とび箱・マットコラム NO.2
中島先生の体育学習コラム Part 2
「身近にあるものがチャレンジ道具になる」
休日のホームセンターをぶらぶらするのは大好きです。
一見体育に関係がなさそうですが、私はしっかり体育の研究をしています。
「あっ、このポリバケツは跳び箱に使えそうだ」「このひもは、マット運動に使うと、子どもがとびついてくるぞ」など、いろいろ考えながら歩くのも楽しいものです。先生にとって授業作りはそんなわくわく感が楽しいのかもしれません。
高価な教具は必要ないのです。身近にある道具が子どもたちを引き付けるのです。
ある晩、私の幼稚園に通う息子が、敷いてあるふとんにくるまって遊んでいました。
私はふとんを台無しにされてはかなわないと思い、ふとんを取り上げようとふとんの端を持ち上げたところ、息子は「コロコロ」と転がっていきました。その感覚が楽しかったのでしょう。息子は何度も「転がして」とせがんできました。
私は「これだ!」と思いました。マット運動で「前転」や「後転」ができない子もこれなら楽しく回転できるのではないかと考えたのです。そういえば、子どものとき母親の目をぬすんで兄と一緒にこんな遊びをしたっけ…そのときの楽しかった感覚がよみがえりました。
次の日、さっそくふとん屋さんに行き、ふとんマットを購入し、後転ができない子に試してみました。
子どもは大喜びで何度も取り組み、ふとんの取り合いになりました。その日のうちに、なんと5人中4人の子が後転ができるようになったのです。そのうち、後転ができる子までふとんマットで転がり始めました。子どもたちは決して、ふとんマット後転を「できない子のための練習」とらえることなく、チャレンジしたのです。
また、ぶかぶかのお父さんのシャツを教具として使ったこともありました。
私たちが子どもの頃、よく女の子がスカートを鉄棒に巻いてくるくる回転していたものです。別名「スカート回り」ですが、さかあがりができない子に指導している時に、私はこれが使えないか、と思いついたのです。そこで、私のぶかぶかのTシャツをさかあがりのできない子に着させて、Tシャツのすそを、スカート回りのように鉄棒に巻きつけました。勢いをつけて子どもが蹴り上げると「くるり」と回転し、さかあがりができました。これには子どもも大喜びで、次の日、さっそくその子は、お父さんのお古のシャツを持ってきて、さかあがりの練習に励みました。「お父さんのシャツさかあがり」はこうして生まれました。
このように、体育の授業のヒントは、身の回りに転がっています。
「子どもに身につけさせたいこと」をはっきりとつかみ、そのために「何を」使って「どうする」か、を考えていること。逆に、身の回りを見渡し、授業に活用できるものはないか、常にアンテナをはっていることが必要なのです。
教師のポケットは「ドラえもんのポケット」です。ポケットから出てくるものは、いつも道具であるとは限りません。先生の授業を盛り上げるアイデアが、子どもの「わくわく感」を引き出し、運動好きの子どもに育てるのです。
「今日の体育はこのアイデアで、子どもたちをとびつかせよう!」と先生も子どもも、期待いっぱいの楽しい授業をやりたいものですね。
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