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前回は、「直接的には関係のない運動であっても、間接的に関係の深い運動を行うことで思わぬ効果が得られる。」といった内容のお話をしました。逆に言うと直接的な運動ばかりでは飽きてしまうし、やり方によっては効果も半減してしまいます。かと言って間接的に関係の浅い運動をしても疲れるだけで、大した効果は期待できません。そこで、今回は「間接的運動」の実例とその結果について3例紹介しますので、指導の参考にしてください。
例1)鬼ごっこ、ドッジボール、縄跳び、マラソン、どれが1番?
4つの園にいずれかの運動をそれぞれ毎朝20分間行ってもらい、1年後の体格及び運動能力を比較してみると、向上度の大きかった順は、鬼ごっこ→ドッジボール→縄跳び→マラソンの順でした。この結果には「調整力」が大きく関係しています。詳しく説明すると難しいので簡単に言います。「人に動かされる運動は、自分の意思で動く運動よりも『運動能力』が向上する」のです。つまり、脳を刺激しない運動では「運動能力」は向上しない!と言うことです。
保育出版社「健康 理論編」より
例2)取れなかった球が取れ、打てなかった球が打てたのは偶然?
ある少年野球チームから冬場のトレーニングを依頼され、2ヶ月間(週1回)トレーニングを担当しました。それまでは関西リーグの予選で敗退していたチームが、トレーニング後は地域の記念大会優勝、関西リーグ本戦進出、しかもベスト4と、見違える成績を残しました。勿論、練習方法が変わったわけでも監督が変わったわけでもありません。唯一変わったことは「調整力トレーニング」をやったことです。これって「たまたま」でしょうか?そのときのトレーニング内容を、一部紹介します。
- 10秒間縄跳び(10秒間で何回跳べるか) ※最終的には40回以上跳べた
- 聴覚反応(音の種類に反応し素早く動く) ※「ヨーイ」は言わずいきなり「ドン」
- 視覚反応(旗の色に反応し素早く動く) ※旗と反対の方向に動かす
- 平衡感覚トレ(回転立ちから素早く動く) ※頭と腰の位置を逆転させる他、
ボールトレーニングなどなど。
例3)4人で2秒縮めて「ジュニアオリンピック」出場なるか?
400Mメドレーリレーチームが、JOの制限タイムまで後2秒にまで迫りながら足踏みをしていた時に「何とかならないか」との相談を受け、いろいろ試してみた結果、制限タイムより2秒ほど速いタイムで見事突破しました。このとき試したことも、やはり「調整力」を意識したトレーニングの導入でした。泳ぎの技術的なことをいじる時期では無いので、その前後と習慣付けにポイントを置いてトレーニングしました。そのときの内容の一部を紹介します。
- スタート・・・聴覚トレーニング(上記同様)
- 引継ぎ・・・引継ぎリズムの確立とタッチタイミングの研究
- 仮想レース・・・レース予定時間に合わせたタイムトライアルの定例化などなどでした。
チャイルドスポーツに必要不可欠な「調整力トレーニング」の存在そのものを知らない指導者は少なくありません。一度試してみてはいかがですか?
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